祖母の形見のサファイアの指輪、外出する時はお守り代わりに必ず身に着けます。そんな指輪に関する不思議な話です。
まだ20代の頃、仕事から帰る電車の中で急激に体調が悪くなりました。経験の無い酷い肩凝りと吐き気に襲われて、アクセサリーを着けているのも辛くなり、ネックレスは勿論の事ピアス、指輪、時計全て外してジャケットのポケットに入れました。漸く家に辿り着き、早々と休みました。
翌朝体調も回復し仕事に出掛ける為にアクセサリーを着けようとすると、祖母の形見の指輪が見当りません。探そうにも時間が迫っていたのでそのまま仕事に行き、帰ってから指輪を探しましたが、何処にも無いのです。自分で買ったものであれば諦めもつきますが、何と言っても祖母の形見の指輪です。母と二人で隈なく探すものの、何処にも指輪は無いのです。
そこで困った私は仏壇に向かいお願いしました。『おばあちゃん、大切な形見の指輪を無くしてしまいました。どうか見つけて下さい!』
困った時の神頼みではありませんが、その時は半ば本気半ば冗談でした。が。その日の深夜2時過ぎに電話が鳴りました。出ると従姉妹です。
普段そんな時間に電話をかけてくる事は無いのです。開口一番『こんな時間にごめんね!今おばあちゃんが来て私の手を引っ張るんだけど。ベッドから身体が起き上がる程強く引っ張る。だからもしかして仏壇の位牌が倒れているとか、何かあったのかなと思って。』
そこで形見の指輪を無くした事を話すと、『・・・指輪、何処にあるか分かる・・・明日行って見つけてあげるね。』
という事で翌日家に来た従姉妹は『二階にある!』と階段をぱーっと上がり、ドレッサーの前にあった指輪をあっという間見つけました。
でもドレッサーの前は指輪を探す時に母も私も何度も見ていたので、そこにあるはずはなかったのですが。母と顔を見合わせて思わず『・・・。』となりました~。
従姉妹曰く『何か憑けて帰ってきたよね。それがいたずらしたんだよ。で、困っている孫にお願いされたおばあちゃんが、視える私のところに出てきたと。』そういう事らしいです。
おばあちゃん、従姉妹、グッジョブ(^o^)/!ありがとう!
その後もう一度祖母の形見の指輪を無くしました。ほんの少しの外出に身に着けていったら、帰ってきた時には指から消えていました。当時は指輪が緩かったのです。(今はジャストサイズです。肥えました~(;_;))早速従姉妹に電話して指輪を探して~と泣きつくと『レンガの上に落ちているのが見えるよ。』との事です。
我が家の玄関先にレンガが敷かれているので見に行くと、ありました!レンガの上に落ちてました!無事に手元に戻ってきました。
それからは気を付けて無くさない様にしていますが、もしまた無くしても従姉妹が見つけてくれるのではと期待しています。
2018年11月29日 11:53